自分自身の最後を考えておくことができるのは、たくさんの動物たちの中でも人間だけでしょう。動物たちに死の概念はありません。そのため恐れもなければ心配することもないのでしょう。それが生命の本来のあり方なのかもしれません。
しかし、人間は未来のことを良いことでも悪いことでも考えをめぐらすことができます。突然の病気や認知症など、年齢を重ねたら体の衰えとともに心配ごとが増えていってしまいます。しかし、心配だけをして不安をかかえ、人生を終えるのでは寂しすぎるという観点から、終活という言葉は誕生したのかもしれません。
人生は長いものではありませんが、短い日々を少しでも自分らしく生きて、自分らしい最期を迎えたいと願う人が増えてきているのは確かです。終活は人生の終わりに際しての行動であり、活動です。また、残される家族に迷惑をかけるわけにはいかないという意志の表れでもあるのでしょう。