葬儀の喪主になる機会というのは度々ありません。でも数があまりないからこそ、いざという時に何をすればいいのかわからないとならないよう、役割に対しての知識を持っておくと安心です。葬儀の段取り、予算などを決定する責任者であり、遺族を代表する重要な存在であるとされています。しかし、責任ばかりを負ってしまうと故人への供養のための葬儀が、心に残らない形になってしまう可能性もあります。責任はあるけれど、あくまでも遺族なのだという気持ちで臨んで喪主の責務を果たすようにしましょう。様々な場面で役割がありますが、葬儀の進行などに関しては葬儀社に任せておけば大体は大丈夫です。ただその中で決定しない事柄があった場合、親族と相談して決断を下すという役割を担っています。
通夜から葬儀にかけて行うことは、まず打ち合わせ、親類縁者、菩提寺があれば菩提寺へ連絡、葬儀の際には会葬に訪れた方への対応などです。また葬儀出棺前には会葬者に向けて挨拶をしたり、ご近所の方やお手伝いいただいた隣組の方々などへの挨拶、さらには僧侶のもてなしなども仕事です。ただ、これらすべてを一人で行わなくてはならないということではありません。場合にもよりますが、亡くなられた方の一番近い存在の方が受けることが多いので、その心の悲しみは計り知れません。それを背負いながら何もかもを行うということは、精神的にも肉体的にもかなり厳しいことになります。段取りや予算等に関しては、お子さんたちや親族にある程度任せたり、故人に弔問に訪れていただいた方へのご挨拶をメインとして考えていけばいいでしょう。
また、この通夜や葬儀を行うために必要な手続きがあります。まず死亡届です。死亡を知った日から7日以内に、死亡地、本籍地、住所地いずれかの市区町村役場の戸籍・住民登録窓口などに届出が必要です。医師が作成した死亡診断書や警察による遺体検案書、届出者の印鑑が必要です。死亡届は24時間受け付け、葬儀社が代理人となることもできます。死亡届と一緒に行うのが、火葬・埋葬許可申請です。遺体を火葬するために必須なも申請で、死亡届と同時に申請し受理されれば死体火葬許可証が交付されます。遺族は葬儀の準備や連絡など、いろいろな雑事に忙しいですし、手続きに慣れている葬儀社が行ってくれることが一番楽なので任せるのも良いでしょう。